育児雑感:父親と母親の表象

夫婦で外を出歩いていると良く「奥さん、大変でしょうけど、赤ちゃん可愛いから頑張ってね〜」と妻が応援される。

一方で、自分が育休中で育児に専念していることを妻が紹介したり私がいうと、「旦那さん、えらいね」「旦那さん、優しいね」と言われる。頑張ってるアピールっぽくなるので、育休中なのは身近な人以外には言わないようにしているが、話の流れ的に言ってしまうと褒められてしまう。その時、妻は「奥さん、ありがたいね、助かるね」と言われる。

しかし、私が育児しているのは偉くも優しくもないことだし、育児が大変なのは妻も私も同様である(出産と産後直後は妻の方が身体的に大変だが)。むしろ、睡眠時間が私より長かった妻の方が夜間授乳を頑張ってるし、3時間おきに20分以上キツい体勢で授乳するのは優しいしエラい👏

さらに、授乳を頑張る妻に対して「ありがたい、助かる」という感謝を常に抱いているが、そういう気持ちにはあまり注目されないようだ。

母親が授乳するのは自然であって、優しさとしては認識されない。優しくないとこんな頻繁に授乳とかできないけど。お母さんになると、母性が自然に生まれ授乳中はオキシトシンが出て幸福感に包まれるという話があるが、オキシトシン=幸福ではないし、母性味も個人差はあるだろう。


この場合、どういった言葉が妥当なのだろうか?

「奥さん、旦那さん、育児は大変だね。赤ちゃん可愛いから頑張ってね〜」「奥さんも旦那さんも大変な育児をして偉いわね。」とか一緒くたに褒められると嬉しいかも。

「授乳頑張っている奥さんに感謝しなさいよ、あなた」とか言われたらもっと嬉しいかも。

まあ、すれ違いの人に自分達を理解してもらおうと思うこと自体が無理で傲慢なので、これは内省なのだけど。


このような無意識のバイアスを感じたことがなかったので、新鮮味があって面白かったのでわざわざ書き起こしてみた。息子が大きくなる頃には我々が👴になっているので、父母像はどうなっているのだろうか?意外と昭和的な「母の表象」が残っているのだろうか?それはそれで興味深いし、考えや価値観の多様性という点で悪いことではないと思う。



ーーーーーーーーーーーー

高齢化著しい高知だと、話しかけてくる人は基本オーバー50、母親ワンオペ時代の方が多いからこうなる。年配はとてもフレンドリー?

そして誰も悪気なんてないし、正直我々も労ってもらったり、褒められると嬉しい。しかし、訪問してくれる保健師や子供センター的な施設の方もそういう人は多いのは、共育てを推奨する県としてどうかと思うが。。。

高知は昔から共働きが多いが、それでも母親ワンオペが主流だったのだろうか?(土佐のいごっそうは家では何もしないのが相場らしい)

ちなみにこの前👶と2人でイオンに出かけたけど、「父親なのに珍しいね」的なことは言われなかった。平日だから父親と👶のペアはいなかったので少し目立ったかもしれないけど。土日はお父さんが育児するケースは多いから、同じ感じの人は多いかも。

今度は育児している父親の交流会にでも行ってみるか。主催者が「旦那さん育児に協力しましょう」くらいのノリぽいから、育休どれくらい取っているか?育児にどれくらい参加してるか?とか比べる感じになりそうで、気が乗らないけど。別に育休取るかどうかは家庭や経済状況によって決めればいいので、育休取らずに一生懸命働く人も立派だし、あくまで育児は、家族生活の重要な要素であって、全てではないので、それだけを切り取るようなことをすると嫌な感じになるな。

コメント

このブログの人気の投稿

レビュー論文が受理されるまでの道のり

育児休暇前半戦を振り返る:育児編