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10月, 2020の投稿を表示しています

2020年の学振についてPart2

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 Part2 2021/4/1追記:2022年度申請書はまたフォーマット変わりました、このポストの内容はそこまで参考にしないで下さい。ただ「業績が羅列でなくなった」「計画が短い」「コロナ対策」「プレプリントについて」などは2022年度版でも大切なので参考になることがあるかもしれません。新しい学振申請書の書き方については、Kimさんのブログが参考になります。 リンク: https://kimbio.info/gakushin-dc-2022/ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー フォーマット・採点項目が2020年から変わった話。 2020年から学振のフォーマットが大きく変わった。個人的には、この改変は大賛成である。なので以下は賛成派としての意見です。このポストでは、2021年度申請書の改変の理由や対策について考察してみる。 1.業績欄が羅列式でなくなった。 2019までのいわゆる「業績欄」が「4.【研究遂行能力】」として、単なる業歴の羅列ではなくて、それぞれの業績の詳細を書くことが求められた。共同研究の業績であれば、自分の担当を明記せよという感じの要求だろう。ちなみにこの方式は現在の科研費フォーマットとほぼ同じである。 「5.【研究者を志望する動機、目指す研究者像、アピールポイント等】」が長くなり、 「② その他、研究者としての資質、研究計画遂行能力を審査員が評価する上で、特に重要と思われる事項(特に優れた学業成績,受賞歴,飛び級入学,留学経験,特色ある学外活動など)」 という要求が消えた。4・5の改変により、この②は、2020年からは「4.研究遂行能力」に書くことが求められた。”5”には、受賞や成績などを羅列して業績PRするよりも、申請者のパーソナリティや哲学、アピールポイントをしっかりと披露してほしいということなだろう。 業績はあくまで「申請者のポテンシャルを測る指標の一つ」 というメッセージをこめて、業績の羅列はもう止めて、遂行能力を鑑みるために、各業績の経緯を書かせるようにフォーマット変えたのではないかと思う。 DCはそこまで業績重視されない時代なのかも しれない。 この改変は、学振が業績コンペ化しつつある現状を変えうる と思っている。M2~D1までの業績だけでは研究の資質なんてまだ分からない。学振を1つの...

EcologyのThe Scientific Naturalistsについて

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小泉研ブログで書いた内容 を 少し改定して、自分のブログに転載します。 2022年11月加筆:投稿規程が全体的に緩くなったらしく、 ドラフトは ダブルスペース・フォントサイズ12で12ページ以内に収めればいいらしいです。 このポストでは、ESAのジャーナルEcologyが2017年から始めたコーナーであるThe Scientific Naturalistについて紹介します。昨年自分の書いた論文がこのコーナーに載ったので( リンク )、せっかくなのでこのコーナーを紹介。 論文のスクショ。 ジャーナルに載る論文にはいくつかのタイプがあり、原著論文・短報・総説などに分けられます。これらはどの分野でも見られますが、生態学のいくつかの雑誌には、生き物のナチュラルヒストリー 注1 に焦点を当てることを目的としたコーナーがあり、例えばAmerican NaturalistにはNATURAL HISTORY MISCELLANY(原著と同様のボリューム)、ESAのFrontiers in Ecology & the Environmentが最近始めたEcopics(これは100wordsくらい)があります。ちなみに、The Scientific Naturalistは元々このFrontiersのNatural History Notesというコーナーだったようです。今はないが、かつてScienceにもBREVIAというコーナーがあり、これは分野は様々ですが、時々ナチュラルヒストリーの短い論文が載ってたようです( リンク )。分類群に焦点を当てたジャーナルの場合は、ナチュラルヒストリーの発見・記載が原著や短報として載っていることが多いですね。   EcologyのThe Scientific Naturalistはレター形式で字数制限が1500 words、図が最大2枚までで、内1枚は現象を描写したカラー写真は必ず入れる必要があります。データを乗せるかどうかは任意です。ちなみに投稿規定を読むと、 “Represent a scientific “aha” or “wow” moment (“I didn’t know that!”) in your own research”(訳:あなたの研究の科学的に「アハァ」「ワオ」な瞬間を示しなさい[私(エディタ)は知らんけど!...

2020年の学振についてPart1

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今回は2020年の学振DCについてのポスト。 小生はラストチャンスである2回目DC2(注)で採用が内定した。DCは過去2回落ちており、2回ともC判定、つまり不採用者の上位50%以下という低評価であった。せっかく採用されたので、これまでの道のりを振り返りつつ学振について書こうと思う。以下の文章は個人的感想をダラダラ書いてくので、このポストを読むと学振に通りやすくなるとかないです。若い人は、こんなやつでも 憧れ(笑) の キラキラ 学振になれるんだとエンカレッジされてください。 注 学振DCのおおまかな区別:翌年D1になる人=DC1、D1かD2の人=DC2、に応募できる。2回目DC2とは、D2で申請書を出して、D3から2年間特別研究員として採用に至った場合。 Part1(これまでの経験を書く) 採用に至るまで(申請書に落ち続けた落ち武者の話)     Part2(お役立ち?情報を書くつもり) フォーマット・採点が2020年から変わった話   Part3(学振採用後のことを考えてみた) 「学振採用=研究者としての成功」なのか?? 1.採用に至るまで(申請書に落ち続けた落ち武者の話) 修士時代(研究開始~DC1)  はじめて書いた研究費申請書はM1秋の笹川科学助成だった。10月中旬、何やらしかめっ面でパソコンと向き合っている友人は、笹川助成の締め切りに追われてるようだ。そういえばイケイケな先輩が笹川助成もらってたな、と思い出し、イケイケな研究者になるべく、笹川にチャンレンジすると思い立ったが、その時すでに、締め切りの4日前。頑張って書いたが、人に見せる間もなく不採用。   そしてM2のDC1一回目。研究内容は4月に考え始めた。内容が固まったのは4月中旬、初稿が5月にできて、ドクター・ポスドク・教員合計8人くらいに見てもらった。GW期間中にコメントを反映させて提出。そして10月C判定の通知。今見返してみると、アイデアは面白いが文や計画にかなり難があった。計画点が2.6(5点満点中)・研究資質・遂行能力が3.2くらいだった。中の下~下の中くらい? 立派なミヤマ 落ち武者の問題点 業績は埋まる程度にはあったので、特に少ないわけではなかった。最終的にポシャッたが、データもアイデアもそれなりにあった。 「これまでの研究」に共同研究を自分の研究として書いたのは、本当に...

Webinar、Youtube上での生態学・進化学セミナーについて

今年のコロナウイルス禍によってアカデミアは大きく変わりつつあります。変化の一つがセミナーのオンライン化です。 オンラインでの発表は顔が見えにくく、face to faceと比べて演者のキャラクターが伝わりにくかったり、演者としても聴衆のリアクションが分からなくてモヤっとします。あとはウケを狙ったときに笑い声・笑顔が見えないので、毎回冷や汗をかきます。。。 ウェビナーのメリットとしては、地方開催のセミナーでも多くの人に話を聞いてもらえること、地方に行かなくても気軽に参加できることです。 先日ウェビナーで話す機会があったのですが、80人くらいが聞いてくれました。また四国や東北の大学のウェビナーに参加してみました、こうした地方セミナーは、研究の裏話が聞けたり、気軽に質問できるので、学会発表とは違った魅力があります。自分も地方開催セミナーの世話人をしてますが、毎回20人くらいしか聞きに来ないので、多くの人が聞いてくれるのはありがたいことです。 もう一つのメリットとしては、主に海外ですが、セミナーをYoutube上で配信してくれることです。日本ではそれほど多くないけど、欧米のいくつかの大学や学会?が配信しています。以下に紹介。 Youtube上で海外のセミナを聞けるメリットは、言わずもがな無料で海外のレベル高い発表を聞けることです。僕のような英語が苦手で 英語力向上に使いたい学生にとっては、字幕昨日や速度変更などもとてもありがたい 。2倍速にした後に標準にすると、リスニングが少しうまくなった気がする 。 UM EEB YouTube ミシガン大学の Department of Ecology and Evolutionary Biology のチャンネル。登録者数が200人(20年10月調べ)しかいないのだが、個人的にはもっと有名になってもいいと思う。このご時世なので。若手の生態・進化生物学者のプレゼンが中心で、大御所(中立理論で著名なStephen Hubbell氏、群集集合の深見理さんなど)のプレゼンがあります。これはコロナ禍以前から存在しています。音質も画質もよい。 UCLA Department of Ecology and Evolutionary Biology これはカリフォルニア大学LAのチャンネル。セミナー以外の動画もあります。UM EEBはパワポの画面を共...