Webinar、Youtube上での生態学・進化学セミナーについて
今年のコロナウイルス禍によってアカデミアは大きく変わりつつあります。変化の一つがセミナーのオンライン化です。
オンラインでの発表は顔が見えにくく、face to faceと比べて演者のキャラクターが伝わりにくかったり、演者としても聴衆のリアクションが分からなくてモヤっとします。あとはウケを狙ったときに笑い声・笑顔が見えないので、毎回冷や汗をかきます。。。
ウェビナーのメリットとしては、地方開催のセミナーでも多くの人に話を聞いてもらえること、地方に行かなくても気軽に参加できることです。
先日ウェビナーで話す機会があったのですが、80人くらいが聞いてくれました。また四国や東北の大学のウェビナーに参加してみました、こうした地方セミナーは、研究の裏話が聞けたり、気軽に質問できるので、学会発表とは違った魅力があります。自分も地方開催セミナーの世話人をしてますが、毎回20人くらいしか聞きに来ないので、多くの人が聞いてくれるのはありがたいことです。
もう一つのメリットとしては、主に海外ですが、セミナーをYoutube上で配信してくれることです。日本ではそれほど多くないけど、欧米のいくつかの大学や学会?が配信しています。以下に紹介。
Youtube上で海外のセミナを聞けるメリットは、言わずもがな無料で海外のレベル高い発表を聞けることです。僕のような英語が苦手で英語力向上に使いたい学生にとっては、字幕昨日や速度変更などもとてもありがたい。2倍速にした後に標準にすると、リスニングが少しうまくなった気がする。
ミシガン大学のDepartment of Ecology and Evolutionary Biology のチャンネル。登録者数が200人(20年10月調べ)しかいないのだが、個人的にはもっと有名になってもいいと思う。このご時世なので。若手の生態・進化生物学者のプレゼンが中心で、大御所(中立理論で著名なStephen Hubbell氏、群集集合の深見理さんなど)のプレゼンがあります。これはコロナ禍以前から存在しています。音質も画質もよい。
UCLA Department of Ecology and Evolutionary Biology
これはカリフォルニア大学LAのチャンネル。セミナー以外の動画もあります。UM EEBはパワポの画面を共有して配信してるのが多いけど、こっちの動画は全て直接ビデオで撮ったものを配信してます。場の雰囲気が分かる一方で、手振れが少し気になる。音質は良いけど画質はそこまでよくない。これも若手から著名研究者まで幅広い発表がある。渦中のJonathan Pruittのセミナーがある。キラキラしていて、某事件の後に見ると何だか恐ろしい気持ちになる。。全部は見てないけどUM EEBよりは分子生物学寄りな雰囲気がします。
このチャンネルの主催者は分からない(カナダから配信されているらしい)。コロナ後にできたので、これは新しいセミナースタイルに準じて始まったのだろう。上記二つは去年まではFace to Faceのセミナを配信してるが、これは全てオンラインシステム上(Zoom?)で進めている。プレゼンターはほとんどPIクラスが多い気がする、若手は少ない。ウェビナーをそのまま配信してるので、見やすさや聞きやすさは上記2つと比べて高い。更新頻度もとても高く、5月に始まったみたいだけど、すでに33個のセミナーがアーカイブされている。ポスドクの研究を聞いて刺激を受けるというよりは、ある分野の勉強のために聞くという感じかな。
言わずと知れたイギリス生態学会のチャンネル。Webinar配信は、今年の4月からはじまったので時世を反映させたのだろう。これもPIが多い。更新頻度はEvoEcoSeminarよりも低め。EvoEcoSeminarは質疑応答を個別のSlackチャンネルでやってるが、BESではコメント欄に質疑応答が載っているという点が違う。
コロナ禍が収まってもローカル・海外のセミナーのYoutube配信が続けば嬉しい。アイデアの剽窃とかへの配慮さえすれば、悪い点はないだろう。学会のオンライン開催が続くのはちょっと辛い。。。
コメント
コメントを投稿