論文:捕食者恐怖下における種子散布

Gálvez, D., & Hernández, M. (2022). Ecology of fear and its effect on seed dispersal by a neotropical rodent. Behavioral Ecology, 33(2), 467-473.

捕食リスク下ではエサ動物の活動が制限されることはよく知られている。最近の生態学では野外で捕食者リスクがどういった空間分布をしているのか、行動変化の生態的な影響について、盛んに研究されている。恐怖にさらされるのが種子散布者であった場合、種子散布距離や効率に影響することが予測される。

この研究では、熱帯林において、捕食者(オセロット)密度の違いによって、齧歯類の種子散布パフォーマンスが変わるか調べた。高密度と低密度(ほぼ不在)の2地域での種子散布の実態調査・捕食者排泄物が近くにあると散布時間がどれくらい変わるかを実験した。

雨季と移行期では、オセロット高密度のサイトで種子が持ち去られるまでの時間が有意に長くなったが、乾季は有意差がなかった。種子散布距離は有意差はなかった。排泄物があると持ち去られる時間が長くなり、種子を置いたトラップの滞在時間が短くなった。

シンプルな実験で結果もクリア。捕食者密度の地理変異とシグナル実験を組み合わせるのは手堅い。埋める深度とか変わらないのだろうか。

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